Last Update 15 Jul.2003 [oral,inj OK / no external]
カリウム保持性利尿剤
一 般 名 製 品 名 ( 会 社 名 ) 規 格 収 載 用法・用量
2133.利尿剤−抗アルドステロン製剤
カンレノ酸
カリウム
ソルダクトン (ファルマシア)
ブ糖液,生食液 又は 注射用水
10〜20mL に溶解し緩徐に静注
100mg 1管 80/12
100〜200mg×1〜2
[600mg /日まで]
[2週間まで]
200mg 1管
スピロノラクトン アルダクトンA細粒 (ファルマシア) 10% 1g 78/04 50〜100mg /分割投与
アルダクトンA錠 (ファルマシア) 25mg 65/11
50mg 78/04
トリアムテレン ジウテレン顆粒 (寿) 33.33% 1g 68/12 90〜200mg /2〜3回
ジウテレン錠 (寿) 30mg 65/10
トリテレン・カプセル (京都-住友) 50mg 65/12

Aldosterone アルドステロン
 
副腎皮質球状層のミトコンドリア内で コルチコステロン から生合成される 鉱質コルチコイド.
分泌はナトリウム摂取により減少し,ナトリウム欠乏により増加する.
腎傍糸球体細胞 が体液量の減少を感知すると レニン が分泌され,
レニン は アンジオテンシノーゲン から アンジオテンシンT を生じ,
アンジオテンシンT は変換酵素によって アンジオテンシンU となり
副腎皮質球状層に作用して アルドステロン の生合成を促進する.
 Renin-Angiotensin-Aldosterone System
Aldosterone
Aldosterone Antagonists アルドステロン拮抗剤
  ステロイド骨格 17位に ラクトン環 が結合した 17-spirolactone 化合物は 皮質部集合管
アルドステロン受容体に結合することにより,アルドステロンの作用に競合的に拮抗する.
すなわち ナトリウム−カリウム 及び ナトリウム−水素 の交換機構を阻害して ナトリウム
イオン の排泄を促進し,カリウム,水素,アンモニウムイオン の排泄を抑制する.
スピロノラクトン は高濃度では アルドステロン の産生をも抑制するとされ,その代謝産物
である canrenone も 抗アルドステロン作用 を有する.
(カンレノ酸カリウム は canrenone の加水分解産物のカリウム塩)
Triamteren トリアムテレン
  遠位尿細管で アルドステロン 他の 鉱質コルチコイド に拮抗してナトリウム利尿作用を示し,
一方でカリウムイオンの排泄を抑制する.
副腎摘出ラットでもナトリウム排泄作用を示すことから,利尿効果はアルドステロン拮抗作用
のみによるものではなく,尿細管に対する直接作用があると考えられている.
「アルドステロン拮抗作用は無い」 としている資料もある

構  造 一 般 名 / 適 応 症 ( 概 要 )
Potassium Canrenoate カンレノ酸カリウム [注射]
・原発性アルドステロン症
・心性浮腫(うっ血性心不全),肝性浮腫
・開心術 及び 開腹術時における水分・電解質代謝異常
Spironolactone スピロノラクトン [細粒] [錠]
・高血圧症(本態性,腎性等)
・心性浮腫(うっ血性心不全),腎性浮腫,肝性浮腫,
 特発性浮腫,悪性腫瘍に伴う浮腫 および 腹水,
 栄養失調性浮腫
・原発性アルドステロン症の診断 および 症状の改善 
「原発性アルドステロン症の診断および症状の改善」のほかは
他剤と併用することが多い
Triamteren トリアムテレン [顆粒] [錠] [カプセル]
・高血圧症(本態性,腎性等)
・心性浮腫(うっ血性心不全),腎性浮腫,肝性浮腫
Amiloride アミロライド 薬価基準外

薬局 Vol.50, No.3 (1999)
 1049-1065:東京大学医学部附属病院薬剤部:処方と薬の情報シリーズ2−高血圧治療薬
臨床と薬物治療 Vol.16, No.4 (1997)
 377-381:大橋京一,立石正登:治療計画の為の薬理学−降圧利尿薬
 382-385:徳洲会病院薬剤部:文献に見る薬剤データ比較一覧−降圧利尿薬

Hypertension |  Diuretics |  JEDI index
inserted by FC2 system