Last Update 15 Jul.2003
利 尿 剤






サイアザイド系
 (ベンゾチアジアジン誘導体)
・クロロチアジド
・サイクロペンチアジド

・トリクロルメチアジド
・ヒドロクロロチアジド
・ヒドロフルメチアジド
・ベンズチアジド

・ベンチルヒドロクロロチアジド
・ベンドロフルメチアジド
・ペンフルチジド
・ポリチアジド
・メチクロチアジド
腎尿細管に対する直接作用により利尿効果を現わす.
主な作用部位は ヘンレの係蹄の上行脚( 皮質部 ) だが, 
近位 及び 遠位尿細管にも作用する. 
Na+ および Cl- の 能動的再吸収 を抑制することにより
ナトリウム利尿 を生ずる. 

弱い 炭酸脱水酵素阻害作用 を有するが,
その利尿効果は副次的なものに過ぎない
クロルベンゼンスルホンアミド系
 (サイアザイド類似作用)
・キネサゾン
・クロフェナミド

・クロルタリドン
・クロレキソロン
・メトラゾン

・メフルシド
  ・アゾセミド
・フロセミド
構造的には クロロベンゼンスルホンアミド化合物 だが
作用機序から ループ利尿剤 に分類されている.




尿

・エタクリン酸
・トラセミド
・ピレタニド
・ブメタニド
Henle's loop( ヘンレの係蹄 ) の上行脚( 皮質部,髄質部 )
に作用して Na+ および Cl- の再吸収を抑制することにより
尿の濃縮・希釈機構 を阻害し,速効的かつ 強力な 
利尿作用を発現する. 
各薬剤に構造的な共通性は乏しい 








尿

抗アルドステロン剤
 ( ステロイド骨格 )
・カンレノ酸カリウム
・スピロノラクトン
尿細管の受容体において アルドステロン と競合的に
拮抗することにより Na+ の排泄を促進し,
K+,H+,NH4+ の排泄を抑制する. ( 利尿作用は弱い )
プテリジン誘導体
・トリアムテレン

その他
・アミロライド
尿細管において Na+ の再吸収を抑制し,
K+ と Na+ の交換を抑制することにより
Na+ の排泄を促進し K+ の排泄を抑制する.
( アルドステロン拮抗作用だけによるものでは無い ) 









・アセタゾラミド
・エトクスゾールアミド
・ジクロルフェナミド
・メタゾラマイド
主に 近位尿細管 において H+ の産生を抑制し,
H+ と Na+ の交換を抑制する結果,Na+,HCO3- 及び
それに伴う 水 の再吸収を抑制して尿量を増加する.
( 利尿効果は弱い ) 
遠位尿細管における K+ と Na+ の交換を促進して
尿中への K+ の排泄を増大する.
Cl- の再吸収には影響しない.
体液は酸性に傾き,尿はアルカリ性となる. 




尿

・イソソルビド
・D-マンニトール
・尿素
糸球体で容易に濾過されるが,尿細管において
再吸収されにくい為,尿細管後の浸透圧を高め 
水 及び Na+ の再吸収を抑制して尿量を増す.



尿
強心配糖体
・ジギトキシン
・ジゴキシン
強心作用の二次的結果として尿量を増加させる.
( 尿細管の再吸収機能を直接抑制する作用も有する )
キサンチン誘導体
・カフェイン
・テオフィリン
・テオブロミン
利尿作用は テオフィリン が最も強く,テオブロミン が
これに次ぎ,カフェイン はやや弱い.
( およそ 3 :2 :1 の比 )
“利尿”の適応は持たない



尿
・クロルメロドリン 尿細管の SH酵素系 を阻害し,能動的なイオンの
再吸収を抑制することによって作用を発現する.
作用は強力だが副作用の問題から,
現在 薬価基準には収載されていない.

薬局 Vol.50, No.3 (1999)
 1049-1065:東京大学医学部附属病院薬剤部:処方と薬の情報シリーズ2−高血圧治療薬
臨床と薬物治療 Vol.16, No.4 (1997)
 377-381:大橋京一,立石正登:治療計画の為の薬理学−降圧利尿薬
 382-385:徳洲会病院薬剤部:文献に見る薬剤データ比較一覧−降圧利尿薬

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